文系特有の難しさ

日本においては、学問は理系と文系で分かれているという認識が一般的だ。そして、多くの人が、文系よりも理系の方が難しいとも思っている。例えば、私立大学の文系の学部生は「私文」と呼ばれ、チャラチャラした大学生と見られがちだ。

 しかし、文系、特に人間を扱う分野の学問は、理系よりも難しいのではないのだろうか。なぜなら、再現が難しいからだ。例えば、物理や化学では、電子がほぼ同じ振る舞いをする前提で話を進められるが、一方、文系が扱うすべての人にあてはまる法則はない。しかも、研究の内容に自分自身も含まれているため、客観的に見るのも難しい。

 よって、特に経済などの分野では、理系よりも研究で苦労することもあるだろう。