人間は素晴らしい器官を失ってしまった可能性がある

人間は基本的には、言語を使ってコミュニケーションをとる。また、その人の表情や振る舞いから、その人の気持ちを汲み取ることもある。そして、人間はこの言語を介さないコミュニケーションの能力が退化してしまったのかもしれない。例えば、馬のハンスの話がある。ハンスは、計算ができると言われていた馬で、足を踏み鳴らした回数で足し算の答えを表現した。しかし、実際にはハンスは計算ができたわけではない。答えの回数足を踏み鳴らした時の、人間の微妙な変化を見て足を止めていたのだ。また、ある利口な犬は、飼い主と訪問客が話している際、その客の皮肉などによって、飼い主が嫌な思いをすると、犬が客にかみつく。これは犬がそっぽを向いている時でも起こる。このように、高等な哺乳類は、微妙な変化を汲み取ることができるが、人間はできない。比較的、日本人はそれが得意だが、ほとんどの人間はそれを受け取る器官が退化してしまったのではないか。