因果関係を把握する難しさ(主体)

因果関係を把握するうえで、主体が何であるかを見落としてしまうと、間違った認識になってしまうことがある。

例えば、少子高齢社会において、おもちゃの消費量は増えるだろうか、減るだろうか。おもちゃは子供が使うもので、少子高齢社会では子供の数は減っているのだから、消費量は減る、と考えがちである。しかし、実際は日本でのおもちゃの消費量は増えている。なぜだろうか。

主体を間違えたからである。確かにおもちゃを使うのは子供だが、それを消費する、つまり買うのは大人である。少子高齢社会においては、子供は減るものの、消費者である大人は多くなる。だから、子供におもちゃをたくさん買う、という現象が起きるのだ。

このように、主体を間違えてしまうと、間違った結論に陥ってしまいがちであるから、気を付けたい。