帰国子女の悩み

帰国子女と言えば、大抵は日本語と、彼らが育った国での言葉の両方を話せる人たちをイメージするだろう。確かに、実際そのような帰国子女は多い。そして、日本で育った人たちの多くは、彼らを見て、「環境に恵まれて、楽に他言語を習得できてうらやましい」と思っている。

しかし、このような羨望は勘違いであることが多い。帰国子女のデメリットが軽視されがちである。彼らはルーツを持つ国の文化を知らないで、アイデンティティの確立に悩む以外にも問題を抱えていることがある。

それはまさに言語習得で、多数の言語を幼少のころから同時に習うと、脳が処理できないこともあるらしい。そのせいか、喋る際に詰まってしまったり、読解力が上がりにくくなったりすることがある。

このように、帰国子女には言語習得の過程において、メリットだけでなく、デメリットもあることを知っておく必要があるだろう。