死ぬときの気持ち

死を経験した人は語れないから、死がどのような体験かは誰も詳しくは知らないが、想像はできる。睡眠と同じである、という人もいる。衰弱や病死の多くのケースについて想像してみる。

私の場合、死は旅の終わりに近いと思う。人生は旅に例えられるように、その終わりも似ているかもしれない。旅の終わりには、「今回の旅も楽しかったな。特に後悔もない。この土地を離れるのは少しつらいが、私がいてもいなくてもこの土地にはあまり関係がない。」というような気持で、帰りの飛行機や電車のお迎えを待つのである。

これは特に恐ろしいことでもなく、自然で穏やかなものであるように思える。