労働に関する価値観の違い

労働は人を豊かにする一方、搾取や働きすぎで、人の幸せを奪ってしまう面もある。この労働に対する価値観は、時代や国によって変わる。

例えば、日本においては、昔から労働が美徳とされてきた。古事記日本書紀において、天照大御神でさえ働いており、「働かざる者食うべからず」とまで言われることもある。

しかし、現在はその価値観が薄れ、働かなくても生活することが許されるし、嫌なら働かなくてもよい、と考える人もいる。

また、欧州では昔から労働は基本的には「罰」という考えである。キリスト教の影響で、「アダムとイブは楽園に住んでいたが、禁断の果実を食べたせいで、生きていくうえで働かざるを得なくなった」という考え方が根底にある。だから、「できれば働きたくない」というのは欧米においては普通の価値観なのである。

このように、労働は多くの人にとって、生活の手段だが、その価値観は時代や地域によって異なる。