家族を愛するのは排他的

人は誰しもが命に順位付けを行う。さらに、同じ種の中でも順位をつける。人間が人間の順位付けを行うのも普通である。例えば、トロッコ問題で家族が犠牲になるような決断をする人は少ないだろう。

もしかしたらこの「特定の人を大事に思う」ことが差別につながっているのかもしれない。自分と血縁関係や利害関係が近い人を守るのは生物学的にも理にかなっている。一方、これが過激になると差別につながってしまう。

このように、差別は優しい気持ちから生まれてしまうのかもしれない。差別をなくす方法として、順位付けをやめるのは難しい。だから、隣人愛のようなすべての人類への愛を確認しながら、自分本位になりすぎないように生きていく必要があるのかもしれない。